ことし9月、台風で倒壊した茨城県にある原子力関連施設の外壁全面に、アスベストを含む板が使われていたことがわかりました。飛散の可能性について日本原子力研究開発機構は、測定の結果、空気中の濃度は十分に低く、周辺への影響はないとしています。
茨城県大洗町にある原子力機構の大洗研究所では、ことし9月9日の台風15号で、研究用の原子炉を冷却する高さおよそ17メートルの施設が倒壊しました。
51年前に出来たこの施設は廃止が決まっていて、運転を停止していたため、放射性物質の漏れはありませんでしたが、外壁全面にアスベストを含む板が使われていたことがわかりました。板の総面積は、1100平方メートルにのぼり、倒壊で割れていることからアスベストの一部が飛散した可能性があります。
これについて、原子力機構は現場を立ち入り禁止にして、9月下旬に空気中の濃度を測定したところ、1リットル当たり最大0.11本で国の基準のおよそ100分の1だったということです。こうしたことから原子力機構では、周辺に影響はなく職員や住民に健康被害のおそれはないとしています。
ただこの研究所には、ほかにもアスベストが使われた施設が複数あるうえ、今回の倒壊の詳しい原因はまだわかっていないことから、今後、再発の防止が求められます。アスベストは吸い込むと中皮腫などを引き起こすため、建物解体の際などは適切な管理が法律で定められています。
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November 25, 2019 at 04:42AM
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台風で倒壊 原子力関連施設の外壁にアスベスト 茨城 大洗町 - NHK NEWS WEB
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