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東京五輪へ “金”につながる銅メダル 陸上男子400mリレー - NHK NEWS WEB

東京五輪へ “金”につながる銅メダル 陸上男子400mリレー

来年に迫った東京オリンピックで金メダルを目指す陸上男子400メートルリレー。オリンピックの前哨戦となった10月の世界選手権では、サニブラウン アブデル・ハキームを加えた新しい布陣で3年ぶりにアジア記録を更新し、銅メダルを獲得した。
レースをいちばん近くで見ていた日本代表のコーチ、土江寛裕は東京の金メダルにつながる手応えを感じていた。
(スポーツニュース部 記者 山本脩太)(※文中、敬称略)

“37秒43”が意味するもの

カタールのドーハで行われた陸上の世界選手権、男子400メートルリレーの表彰式。銅メダルを獲得し表彰台に上がった日本代表は、多田修平、白石黄良々、桐生祥秀、そしてサニブラウンの4人だった。
日本が決勝でマークしたタイムは“37秒43”。
リオデジャネイロオリンピックで銀メダルに輝いた時の記録(当時のアジア記録)を0秒17更新するアジア新記録で、2大会連続の銅メダルだった。

日本代表のコーチ、土江寛裕はこう評価する。
「37秒4ってとんでもない記録なんですよ、確かに3位ではあるんですけど。ちょっと前の世界記録と変わらないと思っています。いい形で2020年に向けて結束力を高められる結果です」

伏線は前日の予選

このメダルには、伏線となったレースがあった。前日の予選だ。
コーチの土江は、これまで代表のリレー経験がないサニブラウンを初めて起用したのだ。日本最速100メートル9秒97の記録を持つサニブラウン。
しかしほかの選手に比べてバトンパスの経験が浅いため、サニブラウンに託したのはアンカーだった。
重要なポジションだが、バトンパスという意味では「受ける」動作だけで最もリスクが少ない走順とも言える。
3走は、今の代表で最も経験豊富な桐生祥秀。
実際のレースは、ミスなくバトンがつながり、予選のタイムはこの時点でシーズンベストとなる“37秒78”。全体3位のタイムで決勝に進んだ。

土江コーチの危機感

一見、順調に見えたレース。
しかし、土江はサニブラウンの動き出しに「思い切りのよさが足りない」と不安を感じていたという。

桐生からサニブラウンへのバトンパス。
トップスピードで桐生が駆け込んできた一方で、サニブラウンはスピードが上がりきっていなかった。サニブラウンが思い切り飛び出せなかったがために、2人の距離は詰まってしまい窮屈に。タイムをロスしていたのだ。
レース後、土江はサニブラウンにリレーで最も大事なことを伝えた。

「なんでそっと出たかというと、結局リレーで1番邪魔になるのって恐怖なんですよ。もしかして自分が逃げちゃう(先に行き過ぎてしまう)かもしれないと。強い選手であるほどそういう事は頭によぎるんですよ。今回は予選でそれがはっきり見えたので、私としてもサニブラウンには、もっと桐生を信用しろと。思い切り出ても、必ず桐生はバトンを渡すよという話をしました」

「信頼」と「自信」

迎えた決勝。
「しっかり思い切って出る。信じて出るのがいちばん大切」
サニブラウンは、そう決意してレースに臨んだ。
土江だけでなく、実は桐生からも「自分を信じて出ろ。必ずつなぐから」と言われていたというサニブラウン。予選との違いは明らかだった。

桐生を信じ思い切りよく全力で飛び出したサニブラウン。
そこに走りこんだ桐生がバトンパス。スピードを保ったままのスムーズなバトンパスで、サニブラウンの加速につなげた。

フィニッシュラインを駆け抜けたサニブラウンが目にしたのは37秒43、アジア新記録の文字。
土江は、会心のレースに記録以上の手応えを感じていた。

「いくらバトンの練習をしても“信頼”って生まれないんですよね。決勝という世界のいちばんトップのレベルの所で1回組んで成功したっていう、あの自信とお互いの『こいつなら大丈夫』という信頼関係がとても大事なんです」

東京の金へ 日本の可能性

日本の目標は、東京オリンピックでの金メダル。
今回優勝したアメリカがマークした37秒10は、リオデジャネイロオリンピックの優勝タイムをはるかに超えるタイムだった。

しかし、今の日本には今回のメンバー4人のほかにも、9秒台をマークした小池祐貴、10秒00の山縣亮太、ケンブリッジ飛鳥など候補選手はたくさんいる。
土江は史上最高レベルの争いを続ける短距陣をもってすれば、決して不可能なタイムではないと考えている。

「37秒10というタイムを出すには、日本のバトンパスを持ってしても1人選手の平均値で9秒95は切ってこないといけない。でも今の日本代表は今回走ったメンバーだけじゃなくて、山縣もいて、ケンブリッジもいて、飯塚翔太は本来400メートルリレーのメンバーでもある。そこの中での4つの席のいす取りゲームじゃないですけど、そこの競争が起こっていることが日本にとっては非常にプラスの要素になるのかなと思っています」

土江の顔からは、オリンピックのプレッシャーよりも、世界最高峰のタイトルにチャレンジできる高揚感のようなものを感じずにはいられなかった。

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December 26, 2019 at 03:15AM
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