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新型肺炎、中国の患者291人 感染力増大に懸念 - 日本経済新聞

武漢の治療センターでは新型肺炎の患者が治療を受けている(21日)=AP

武漢の治療センターでは新型肺炎の患者が治療を受けている(21日)=AP

【大連=渡辺伸】中国湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスによる肺炎について、世界保健機関(WHO)は21日「人から人への感染がみられるのは明白だ」と指摘した。死者数は計6人に増え、患者数は中国全体で291人に達した。発症者は今後も増える公算が大きく、専門家の間では感染力増大への懸念も浮上している。

新型肺炎を調査している中国衛生当局の専門家チームのトップ、鍾南山氏も「人から人への感染は間違いない」と言明した。武漢市衛生当局は21日、患者の看護にあたる医療従事者15人が感染していたと発表した。病院内で人から人に感染した可能性が高い。

鍾氏は広東省の患者2人について「武漢市に行ったことはないが、家族が武漢に行った後に感染した」と指摘し、人から人への感染の根拠になるとした。

感染者は一段と拡大している。中国の衛生当局は21日、中国全体の患者数が合計291人になったと発表した。武漢市のある湖北省が270人、北京市が5人、広東省が14人、上海市が2人になった。海外では日本、韓国、タイに加えて、21日には武漢市から台湾に戻った55歳の台湾人女性の感染が確認された。

香港大学の研究チームは21日、新型肺炎の感染者が武漢市だけで約1300人にのぼるとの推計値を発表した。武漢から海外への渡航者数などから算出した。中国当局の発表よりも発症者の実態が深刻になっている可能性がある。

今後の焦点は新型コロナウイルスの感染力だ。WHO西太平洋地域事務局は21日、ツイッターで「新たな感染の報告例から、持続的な人から人への感染が起きている可能性がある」と指摘した。1次感染者から2次感染者だけではなく、2次感染者からさらにウイルスが持続的に拡散しているとの見方だ。

感染症に詳しい東北大の押谷仁教授は「持続性だけでなく、効率性にも注目する必要がある」と話す。効率性は「1人の患者からどれだけ多くの感染者が出るか」という疫学上の概念だ。

新型肺炎と同様にコロナウイルスが原因の重症急性呼吸器症候群(SARS)では、持続性と効率性がいずれも高かった。SARSは2002~03年に大流行し、8千人超の感染者を出した。「現時点で新型肺炎の感染力はSARSほど強くない」(中国の衛生当局)との指摘もあるが、予断を許さない。

12年に発見された中東呼吸器症候群(MERS)の場合は持続性こそ高くなかったものの、透析病棟など特定の環境で劇的に効率性が高まった。その結果、感染者は全世界で約2500人に拡大した。押谷教授は「人から人への感染が起きている以上、MERS級の流行が起きるリスクを想定して準備を進めなくてはならない」と警鐘を鳴らす。

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