5日の東京株式市場で日経平均株価は続伸しそうだ。中国政府による経済対策への期待で前日の米株相場が上昇し、運用リスクをとる動きが優勢となるだろう。前日はソニー（6758）など時価総額の大きい企業が発表した決算で業績の底堅さが確認されたことも支援材料だ。市場では前日終値を400円程度上回る2万3500円前後が上値メドになるとの声があった。
4日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸し、前日比407ドル高の2万8807ドルで終えた。ナスダック総合株価指数は最高値を更新した。中国人民銀行（中央銀行）が4日に金融市場に連日で大量の資金を供給したうえ、ロイター通信が「プライムレートと預金準備率の引き下げを実施する可能性が高い」と報じた。景気刺激のための財政政策も拡大すれば、新型肺炎の感染拡大による実体経済への悪影響が和らぐとの見方が広がった。
5日早朝の大阪取引所の夜間取引で日経平均先物3月物は2万3390円と、前日の清算値（2万3090円）を300円上回った。外国為替市場で円相場は1ドル=109円台後半と円安・ドル高に振れている。輸出関連株に買いが入りやすい。
11月の米大統領選に向けた野党・民主党の候補指名争いの初戦である3日の中西部アイオワ州の党員集会は米東部時間の4日午後3時（日本時間5日午前5時）時点で結果が発表されていない。全米の世論調査では穏健派として知られるバイデン氏が優勢だが、直近の調査では急進左派で富裕層や企業への増税の必要性を訴えるバーニー・サンダース上院議員がアイオワ州での支持を伸ばしていると伝わっている。
JPモルガン・アセット・マネジメントの前川将吾グローバル・マーケット・ストラテジストは「次戦の11日のニューハンプシャー州予備選ではサンダース氏の勝利を見込む声が多いだけに、金融市場に批判的なサンダース氏が勢いづけば、投資家はリスク回避姿勢を強める可能性が高く、日本株にとっても重荷になる」と話した。東京市場の取引時間中に結果が発表される可能性があり、動向次第で日経平均の値動きを大きく左右しそうだ。
個別ではソニーに注目だ。4日、2020年3月期の連結営業利益（米国会計基準）が前期比2%減の8800億円になりそうだと発表した。従来予想（6%減の8400億円）を上方修正した。スマートフォンなどに使われる画像センサーの半導体事業の好調さが要因で、朝方は減益幅縮小を好感する買いが先行しそうだ。市場では「半導体事業の利益率も向上するなど、投資家の期待に沿う内容はポジティブだ」（国内運用会社）との声が聞かれた。
国内では主要企業の決算発表が続く。ディーエヌエ（2432）や日清食HD（2897）、ZHD（4689）、マツダ（7261）、スクエニHD（9684）などが19年4～12月期決算を発表する。
海外では取引時間中に1月の財新中国非製造業購買担当者景気指数（PMI）が発表される。1月の米サプライマネジメント協会（ISM）非製造業景況感指数なども公表になる。
〔日経QUICKニュース（NQN）〕
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February 05, 2020 at 05:05AM
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中国の景気対策に期待か（先読み株式相場） - 日本経済新聞
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