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新型コロナウイルス、室内感染を防ぐ5つの方法 換気に注目 - BBCニュース

デイヴィッド・シュクマン、BBCニュース科学編集長

Office worker wearing mask

秋が近づき、室内にいることが増える中、新型コロナウイルスの感染を防ぐには建物の換気が重要になりそうだ。

新型ウイルスの流行が始まって以来、私たちは手洗いと他人との距離を取るソーシャル・ディスタンシングを奨励されてきた。

しかし科学者や技師は、子どもたちが学校に戻り、オフィスに戻る大人も増えてきた中で、私たちは呼吸する空気にも意識を向けるべきだと指摘する。

(1) 空気がこもっていたら外に出ること

もし部屋に入った時に空気がよどんでこもっていると感じたら、換気に問題があるはずだ。

室内に新鮮な空気が十分に入っていない場所では、新型ウイルスに感染する確率が上がってしまう。

最近の研究では、密閉された空間では「エアボーン感染(空気感染)」、つまりウイルスの飛まつが空気中に漂い、感染源になることがあると言われている。

公認建築設備技術者協会の技術ディレクターを務めるハイウェル・デイヴィース博士は、空気がこもっているなと感じたらその部屋から出た方がいいと話す。

また、室内に清潔な空気の流れがあることが重要だと指摘した。

「もし建物内に感染者がいても、外気をたっぷり入れていれば、感染物質を薄めることができる。他の人が感染するリスクを下げることができる」

(2) エアコンを確認すること

暑い夏にエアコンは必須だが、どんなタイプのエアコンなのかをチェックする必要がある。

最もシンプルなのは、壁や天井に設置されている白い箱型のもの。これはスプリット型と呼ばれている。

この形式のエアコンは、部屋の中の空気を取り込んで冷やし、再び室内に戻している。

Split air conditioner

つまり、室内の空気を循環させているのだ。

こうしたエアコンのある場所は、短時間の滞在なら問題ないものの、長時間いると感染のリスクがあるかもしれない。

このレストランを訪れた客の1人が、未発症の感染者だった。

この人物の呼吸や会話によって空気中に放たれたウイルスが、エアコンによって作られた空気の流れに乗って部屋中に拡散したと、専門家はみている。

この結果、レストラン内にいた9人が感染した。

デイヴィース博士はここでも再び、新鮮な外気を入れる重要性を指摘した。

「外気との換気がちゃんとしていれば、感染者が室内にいても、そこから感染する人数は少なくできるはずだ」

(3) 「外気取り入れ量」を確かめる

では、窓がはめ殺しになっていることの多い現代建築では、どうやって外気を取り込めばよいのだろうか。

こうした建物では、よどんだ空気を室内から取り除き、屋上などに設置してある屋外ユニットから排出している。

A rooftop air conditioning unit

この屋外ユニットから新鮮な外の空気が取り入れられ、屋内の空気と混ぜられ、建物の中に戻っていくという仕組みだ。

新型コロナウイルス感染のリスクを考えると、外気取り入れ量を最大限に上げることが重要だと専門家は指摘する。

英リーズ大学のキャス・ノークス教授は、「外気を100%、あるいはそれに近い値で取り入れるのが良い」と話した。ノークス教授は、イギリス政府の新型ウイルス対策を策定している非常時科学諮問委員会(SAGE)に参加している。

「外の空気を取り入れるほど、建物内でウイルスが循環するリスクを減らすことができる」

外気の取り入れ量は、建物の管理者が決めていることが多い。

取り入れ率を100%にするのはコストがかかる。外気は夏には冷却、冬には暖められてから建物内に入ってくるため、どちらの場合もエネルギーが使われている。

(4) フィルターをチェックする

現代の換気システムにはフィルターがついているが、その遮断能力は決して完璧ではない。

米オレゴン健康科学大学病院での調査では、新型ウイルスの多くはフィルターがキャッチするものの、一部すり抜けてしまうことが明らかになった。

この調査を主導したケヴィン・ファン・デン・ワイメレンバーグ教授は、換気システムのフィルターを調べることで、建物内に感染者がいるかどうかを確かめることができると話した。

韓国では、11階のコールセンターで働いていた1人から、90人が感染した例もある。

フィルターを小まめにチェックすることで、より早く新型ウイルスの存在を発見できるかもしれない。

ファン・デン・ワイメレンバーグ教授は、フィルターから得たデータは、感染対策を「いつ、どこで行えばいいのかを教えてくれる」と説明した。

(5) すきま風に注意

どの分野の専門家に聞いても、室内感染を防ぐには外気が重要だと話す。

しかし、空気の流れをモデリングしている専門家は、そう簡単な話ではないと指摘する。

F1レーシングカーを設計しているニック・ワース氏は現在、スーパーや食品加工企業などに対し、従業員が安心して働けるような空気の流れを助言している。

Office worker looking through window

ワース氏によると、たとえば窓側に座っている人が新型ウイルスに感染していた場合、その窓を開けると、風下いる人たちにウイルスが広がる可能性があるという。

「窓を開けると空気はどこへ向かうか。その流れの先に人がいるのはよくない」

「一般的には外気を多く取り入れる方がいいが、もしその空気にウイルスが含まれていて、平行に流れてしまったら、予期せぬ結果になる」

この理論についてノークス教授に意見を尋ねたところ、外気によって室内の空気中のウイルス濃度が薄まる利益の方が、その他のリスクを上回るだろうと話した。

ノークス教授は、窓を開けることでたとえウイルスにさらされる人数が増えたとしても、その量はずっと少なく、リスクも低くなるとみている。

このように、意見に相違があることは不思議ではない。このウイルスについては、分からないことがまだまだ多い。

それでも、私たちが呼吸する空気をどうするか、それが室内の安全性を高めることにつながるのは確かだ。

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September 04, 2020 at 10:47AM
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