イギリスでは総選挙は5年に1度行われるはずだ。しかし、12月12日に行われる次回選挙は、2015年以降で3度目となる。前回選挙は2017年だった。
仕組みや争点を簡単にまとめた。
何のための総選挙?
イギリスは10月31日に欧州連合(EU)を離脱する予定だったが、議会で離脱協定案とそれを法制化するための協定法案の審議が行き詰まり、ボリス・ジョンソン首相はEUに離脱延期を要請した。
その結果、EUとイギリスは新たな離脱期限を2020年1月31日とすることで合意した。
議会はその後、ジョンソン首相が提出した解散総選挙法案を可決。総選挙で膠着(こうちゃく)状態が打破されるかどうかが注目されている。
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総選挙の仕組みは?
イギリスの有権者は4600万人。下院定数の650選挙区から、議員を1人ずつ選ぶ。
投票権があるのはイギリス国民、アイルランド国民、そしてイギリス連邦加盟国の国民でイギリスの滞在許可を得ている人。いずれも18歳以上で、かつ有権者登録をしている必要がある。
若者よりも高齢者の方が投票する可能性が高い。2017年の総選挙では20~24歳の投票率は59%だったのに対し、60~69歳の投票率は77%に上った。
しかし今回、総選挙が発表されてから期日までに有権者登録をした310万人のうち、3分の2が35歳未満だった。さらに、25歳未満の登録者が100万人以上いた。
投票は各選挙区の教会や学校に設置される投票所で行われる。有権者は立候補者の名前が書かれた用紙をもらい、投票したい人物の名前に「×」マークを付けて、封印された投票箱に入れる。
誰が立候補できる?
イギリス国民、アイルランド国民、そしてイギリス連邦加盟国の国民でイギリスの滞在許可を得ている人で、選挙当日に18歳以上であれば、ほとんどの人が立候補できる。
立候補には500ポンド(約7万円)の積立金が必要だが、これは得票率が5%未満だった場合には戻ってこない。
また、刑務所の受刑者や公務員、裁判官、警察官や軍人は立候補できない。
今回の総選挙では、定数650に対し、3322人が立候補している。
このうち、デイヴィッド(David)という名前を持つ候補者は91人と最も多かった。女性名ではサラ(Sarah、22人)が最も多く、全体の18位につけた。
当選者はどのように決まる?
各選挙区で最も多くの票を集めた候補者が、下院議員に当選する。
当選には単純に、同じ選挙区の誰よりも多くの投票を集めればよい。そのため、当選者の得票数が過半数に満たない場合もある。
ほとんどの立候補者が政党に属しているが、無所属での立候補も認められている。
通常、下院で過半数の326議席以上を得た政党が政権を獲得する。しかし、第1党が過半数議席を取れなくても政府を樹立することは可能だ。その場合は他の政党と連立政権を樹立する。
首相は直接投票によって選ばれるわけではなく、第1党の議員に選ばれ、エリザベス女王によって任命される。一方、エリザベス女王は首相の助言に従うよう法律で定められている。
現時点での各党の議席数は、第1党の保守党が298議席と、過半数を超えていない。第2党は最大野党・労働党(243議席)、これにスコットランド国民党(SNP、35議席)、自由民主党(20議席)、北アイルランドの民主統一党(DUP、10議席)が続く。
また、無所属議員が24人いるほか、10議席以下の少数政党が合わせて19議席を持っている。
なお、上院議員は投票ではなく、首相の助言のもと女王によって任命される。
最大争点はブレグジット
総選挙の前に、各党はマニフェストとして、経済から国防、警察にいたるまでの詳細な政策を発表する。
一方、イギリスの有権者の関心事はこの数年で大きく変わった。
イプソスモリの世論調査によると、2015年の時点では、国民は国民保健サービス(NHS)や移民問題を気にしていた。欧州連合(EU)に関心を示す人はほとんどいなかった。
しかし現時点では、ブレグジット(イギリスのEU離脱)が最大の問題だと答えた人が最も多かった。
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2017年の前回選挙はどうだった?
1922年以降に行われた全ての総選挙で、保守党か労働党が第1党となっている。
2017年の総選挙でも保守党と労働党が2大政党の座を維持したものの、どちらも過半数議席は得られなかった。
第1党だった保守党は、北アイルランドの民主統一党(DUP、10議席)と閣外協力することで過半数を確保した。
この選挙以降、保守党と労働党は共に離党や追放などで議員数を減らしている一方、自由民主党は議席数を増やしている。
結果はいつ分かる?
総選挙当日、投票は午前7時(日本時間午後4時)から午後10時(同午前7時)まで行われ、その夜から翌日にかけて結果が発表される。
全体の結果が明らかになった時点で、第1党になった党があれば、その党首はまずバッキンガム宮殿を訪れ、エリザベス女王に組閣の許可を得る。その後、首相官邸へと向かう。
首相官邸に到着し次第、新首相は玄関の前で施政方針などについて演説することが多い。
(英語記事 A really simple guide to the election)
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December 11, 2019 at 01:19PM
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