こんなに美味しいエビフライ、食べたことなかった
みなさん「エビフライ」と聞いたらどんなものをイメージしますか?
衣がカリッ、エビの身プリッ……な感じのエビフライ? それとも器から飛び出そうな特大エビフライ? はたまたハフハフしながらほおばる、揚げたて極太のエビフライでしょうか。
今回ご紹介するお店「きさらぎ亭」には、これらすべてを網羅するエビフライ定食があるんです。私のなかではもう、「史上最高のエビフライ」。
とにかく美味しくて、また食べたくなってしまうんです。
では行ってみましょう。
地元民からの熱いラブコールに応えて、再度の開店
──きさらぎ亭さん、ずっとこのお店のファンでした。そういえば、10年前は違う場所にありましたよね。
横山さん(以下・敬称略):はい。建物の老朽化で取り壊しになって、一度閉店しました。ここには2年前に移転してきたんです。
▲二代目おかみの横山さん
──そうだったんですね。きらさぎ亭さんは地元民に大人気なので、閉店したときは残念がる声があちこちから聞こえてきました。本当に愛されてるなと。
横山:そうなんです。閉店後地域の有志のみなさんがクラウドファンディングに協力してくださって。あっという間に資金が集まって、約3ヵ月で今の場所で開店することができたんです。
▲少々小ぶりになったが、雰囲気は以前と同じ
──わたしもこの街の住人だからわかるんですけど、今日もきさらぎ亭さんが開いてるのを見ると安心するというか。街になくてはならない存在なんですよ。住民の思い入れの強さが再開店に導いたんですね。お店を続けるって大変だと思うので、引退が許されないのも辛いと思いますが。
父と母が始めた定食屋を受け継いだ
──今年で創業42年ということで。
横山:はい。父と母が始めた定食屋を受け継いだので、今は2代目ですね。
──おかみさんの代になって何か変わったことってありますか。
横山:いいえ。逆にレシピも店作りも接客も雰囲気もすべて、変えてはならぬ! の精神で続けています。定食のメニューを考案した父が、「お腹いっぱいになって帰ってほしい」からと、ボリュームたっぷりにしたんです。せっかく食べに来てくれたのに、物足りないまま帰すのは嫌だと。
▲食券を買ってから席に付く。カウンター14席に、4人がけテーブル席がひとつ
──お父様の考えを守っているんですね。
横山:はい。桜新町は今は高級住宅地みたいな扱いですが、昔は畑が多いのどかな場所でした。静かなのに都心への交通の便がいいから、一人暮らしの若者が多く住んでいたんです。そんな人たちをお腹いっぱいにしてあげたいと思ったみたいですね。
──心優しいお父様だったんですね。それではさっそく、エビフライ定食を注文させてください。
ホワイトソースをまとわせたエビフライ
▲エビクリームフライ定食(950円)
横山:はい。こちらがエビクリームフライ定食です。ご飯は小さめにしておきますか?
──ありがとうございます! そしてこれが、「地元民が愛してやまない」と囁かれるエビフライ定食ですね。相変わらずボリュームありますね。
▲揚げたてホッカホカです。3本です
▲横から
▲ななめ上から。サラダの山を背に、立ちあがる大木、エビクリームフライたち。まるでミニチュアの森のよう。そして、太い……
▲そして裏からのエビクリームフライがこちらです
▲ぱくっ。さくっ→ほわっ→クリーミーさいごにエビがプリッときます。湯気でメガネが曇ります
──揚げたてですね!
横山:揚げたてです。
──おいしい。クリーミーですね。エビはプリプリです。1本でお腹いっぱいになりそう。これ、男性でも多いかも。大きくて立派なエビクリームフライが3本と、ご飯、キャベツときゅうりのお新香、わかめ、豆腐、お揚げ、三つ葉の味噌汁、山盛りサラダ、みかん半分が付きます。これだけ付いて950円。コスパも最強ですね。
横山:新鮮なエビにホワイトソースをまとわせてから、衣をつけて揚げています。きらさぎ亭の大人気メニューです。
断面はこんな感じ。エビのまわりのソース、おわかりいただけましたでしょうか。
──ほかにはどのメニューが人気ですか?
横山:チキンカツ定食、トリオ定食A(エビクリームフライ、コロッケ、ハンバーグがひとつずつ)もよく出ます。
▲チキンカツ定食(900円)
▲チキンはどーんと120g!
▲トリオ定食A(950円)エビクリームフライ、コロッケ、ハンバーグのトリオ。アジフライ、コロッケ、ハンバーグのトリオ定食B(950円)もあります
「手作り」にこだわりたい
──完食! 本当においしかったです。食後の満足感がすごいですね。なんというか、お腹だけじゃなく心も満腹というか、あったかい食後感がするんです。これはいったい……。
横山:うふふふ。うちは手作りなんでね、そのせいじゃないでしょうか。スタッフみんな、食べた人に元気になって欲しいって思って「心を込めて」作ってるから。
食堂だから、お腹を満たすのは当然ですよね。でも、それだけなら普通のお店でもできるでしょ。うちに通ってくれてるお客さんはその「見えないオマケ」をわかってくれてるんだと思う。忙しいけど、やりがいありますよ!
──なるほど。地元民に愛される理由がわかったような気がします。大人たちの「心の実家」みたいな存在なんでしょうね。いつ来ても変わらぬ味とボリュームが楽しめて、ほっとしてまた旅に出る、みたいな。〝見えないオマケ〟受け取りました!
横山:良かった(笑)。また来てね。
──もちろんまた来ます! 今日はありがとうございました。
エビフライを食べれば、元気になれる
筆者は桜新町に10年ぶりに戻ってきたわけですが、当時通っていた個人店がほぼなくなっていて愕然としました。
さっと食べてさっと出られるチェーン店も、それはそれで便利なのですが、やっぱりたまには人間味に触れたい。たとえば仕事でいやなことがあったとき。あれを食べれば元気になれる……と楽しみにできるお店がきさらぎ亭。
みんなの心の拠りどころ。永く続いてほしいなと思います。
お店情報
きさらぎ亭
住所:東京都世田谷区桜新町1-40-10
電話:03-3426-1482
営業時間:11:00~16:00/17:00~22:00
定休日:日曜日、祭日
書いた人:逸見チエコ
ライター、イラストレーター、まんが家、猫カメラマン、ボサノヴァシンガー。主な著書に『猫カフェめぐり~あの猫に会いにでかけよう~』(エンターブレイン)『まちの看板ねこ』(宝島社)などがある。横幅の広い顔の猫が好き。
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December 05, 2019 at 04:30AM
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