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米海軍、小型核を実戦配備 中ロに対抗 - 日本経済新聞

潜水艦からミサイルが発射された段階では小型核を搭載しているか判別が難しい=ロイター

潜水艦からミサイルが発射された段階では小型核を搭載しているか判別が難しい=ロイター

【ワシントン=中村亮】米国防総省は4日、海軍が潜水艦発射型の弾道ミサイル(SLBM)に爆発力を抑えた小型核弾頭を実戦配備したと発表した。小型核は敵国の軍事基地などに対象を絞り限定攻撃する能力に優れ、従来型の核兵器よりも使用のハードルが低いとされる。米国はロシアや中国に対する抑止力と位置づけるが、世界的な軍拡競争に拍車をかける恐れもある。

国防総省のジョン・ロード次官は4日の声明で小型核の配備について「抑止力を強化するものだ」と説明した。「米国がいかなる場合にも確実かつ断固として対抗することが可能で、敵国による限定的核使用が無意味であることを示す」とも強調した。

小型核を搭載する潜水艦発射型ミサイルは敵国のミサイル迎撃システムを突破しやすいとされる。これまでに空軍が最新鋭ステルス戦闘機F35などに小型核を実戦配備したとされるが、海からの攻撃能力も増強し有事の際の対応力を高める思惑がある。

トランプ政権はロシアが小型核の先制使用を辞さない構えを見せて欧州諸国に圧力をかけ、軍事・外交で優位に立とうとしていると主張する。2018年2月に発表した「核体制の見直し」(NPR)はロシアの核戦略に懸念を示し、潜水艦搭載型の小型核の開発・配備を目指す方針を表明した。核戦力の増強を進める中国をけん制する意味合いもある。

小型核は使用のハードルが低いとされる(写真はエスパー米国防長官)=ロイター

小型核は使用のハードルが低いとされる(写真はエスパー米国防長官)=ロイター

米海軍による小型核の実戦配備を受け、ロシアや中国も軍拡を進める可能性がある。21年2月に期限を迎える米ロの新戦略兵器削減条約(新START)は延長交渉に目立った進展がない。失効すれば核弾頭やその運搬手段であるミサイルの配備などを条約の制限を受けることなく進められる。

小型核の配備は不必要に戦闘を激化させる恐れもある。潜水艦からミサイルが発射された段階では小型核を搭載しているか判別が難しいため、敵国が過剰反応して反撃に出る可能性があるからだ。米国が潜水艦搭載型の小型核の存在をアピールするほど敵国には疑心暗鬼が増幅されて過剰反応のリスクが高まりかねない。

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