新型コロナウイルスの新規感染者数がピークを迎えた4月、東京都内の死亡者数は例年と比べて約1割増加したことが東京都の最新の統計で分かった。
東京都が11日発表した データによると、4月の死者数は10107人。過去4年間の同月の平均死者数(9052人)を12%上回り、1000人程度の超過死亡の可能性が示された。昨年比では7%増加した。4月の新型コロナ感染による死者数は104人だった。
東京慈恵会医科大学の浦島充佳教授は「新型コロナによる死者数を過小評価している可能性は否めない」と指摘した。超過死亡と推測される死亡者1000人の一部には、新型コロナの診断を受けずになくなった人が含まれている可能性があると話した。
平年の死者数の傾向と比較する 超過死亡を用いることで、新型コロナの感染による真の死者数を推定することができる。この数字にはウイルス検査を受けずに死亡した例や、別の原因で死亡した可能性があるが医療提供体制への負荷が高まり治療を受けることができなかった例も含まれる。
4月の東京は感染爆発の瀬戸際に直面していた。3月下旬から4月中旬にかけて感染が急速に拡大し、17日には1日の感染者数が206人と全国で初めて200人超を記録。政府の新型コロナウイルス感染症対策専門家会議は、日本で新規感染者数がピークを打ったのは10日頃だと 分析している。
欧州諸国の死亡率を分析するEUROMOMOの データによれば、欧州では先月末までに17万2400人に上る超過死亡が確認された。英国立統計局(ONS)は、イングランドとウェールズで3月7日から5月1日の間に4万6380人の超過死亡があったとし、新型コロナと正しく診断されないまま亡くなった潜在患者の数の多さが 示唆された。
政府は先月25日、感染者数が減少傾向にあったことから、東京都など1都3県と北海道の緊急事態宣言を約7週間ぶりに全面解除した。しかし、今月2日に1日の感染者数が34人と急増したことを受け、都は感染拡大への警戒を呼びかける「東京アラート」を発動した。
東京都の小池百合子知事は同日のブルームバーグのインタビューで、「東京アラート」を週内に解除したいとの見解を示し、「あらゆるデータをチェックし、これらデータがアラートの基準を下回っていれば、規制を緩和しステップ3に移行する用意がある」と話した。
都によると、都内の新型コロナ感染者数は5426人、死亡者数は311人(6月11日時点)に 達した。
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June 11, 2020 at 04:01PM
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