中国が突然、「食べ残しはやめよ」と呼び掛ける大規模なキャンペーンを打ち出した。洪水や感染症、バッタの大群、主要貿易相手国との摩擦激化に直面する中で、国民14億人に食料を安定供給する政府の能力を巡り、さまざまな臆測が広がっている。
政府は国の食料備蓄は十分だと強調するが、新型コロナウイルス流行による影響からの脱却途上での消費抑制を狙った指示のタイミングに疑問を抱く中国ウオッチャーもいる。
ブルームバーグは今回のキャンペーンについて10人余りの農産物取引業者や食品会社の担当者、業界の専門家に話を聞いたが、大半が食料供給混乱の可能性に備え、食品の輸入依存を減らすのが狙いだと答えた。農業農村省にコメントを求めたが、今のところ返答はない。
ストーンX・グループのシニアアナリスト、ダリン・フリードリックス氏(上海在勤)は、「新型コロナで供給が途絶えるとの懸念を受け、中国指導部は食料の 安全保障と自給をあらためて強調することになった。国外からの穀物調達先分散化に加え、国内の食品廃棄を減らす取り組みもこれに含まれる」と話す。
中国はタンパク源を輸入に大きく依存。経済の発展と国民を豊かにすることを統治の中核とする共産党指導部にとって、世界的な食料供給網の混乱はとりわけ大きな懸念材料だ。
中国南部では大洪水の発生と共に、バッタの大群も襲来。アフリカ豚熱流行後の豚肉供給立て直しを図るものの、豚肉が値上がりし始め、食品インフレ加速を後押ししている。
輸入食品が新型コロナに汚染されているとの見方も物価上昇圧力を強める。広東省広州市のコールドチェーン協会は加盟各社に対し新型コロナが広がっている地域からの冷凍肉・海産物の輸入を停止するよう16日に指示した。
「衝撃的で心が痛む」食べ残し問題への習近平国家主席の取り組みは迅速かつ強力で、全国人民代表大会(全人代、国会に相当)は法整備に向け早期に審議する予定。韓長賦・農業農村相は今月、コメの自給を維持する重要性を強調した。ブルームバーグが取材した対象者のうち3人は、政府が食料供給不足に関して理論的にあり得る最悪シナリオに備え始めたことを今回のキャンペーンは示唆しているとの見方を示した。
毛沢東初代国家主席時代に見舞われた大飢饉の記憶が残る中国ではこうした話は敏感な問題で、関係者は匿名を条件に取材に応じた。中国では毎年3500万トンほどの食品が廃棄されているというのが共産党の機関紙、人民日報の分析だ。
グレートデカップリング
中国は5月、関係が悪化しているオーストラリアからの 牛肉輸入の一部を停止し、豪州産大麦に対する反ダンピング(不当廉売) 関税を発動。エノド・エコノミクスのチーフエコノミスト、ダイアナ・チョイレバ氏は先週公表したリポートで、「グレートデカップリング(切り離し)の文脈で言えば、中国政府は可能なら政治・経済的な勢力圏にある国から購入する」と指摘。中国の穀物備蓄が「誇張」されている可能性にも言及した。
国家統計局の報道官は今月の記者会見で、過去5年間の収穫増で比較的十分な穀物備蓄があると説明している。
原題: Xi’s Crusade on Food Waste Triggers Rare Anxiety Over Supplies(抜粋)
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August 21, 2020 at 11:28AM
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突然の食べ残し禁止キャンペーン、臆測呼ぶ-最悪に備え始めた中国 - ブルームバーグ
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