ニューヨーク州は31日、来訪者に新型コロナの検査を義務付ける新たな方針を発表した=AP
【ニューヨーク=宮本岳則】米東部ニューヨーク州は10月31日、州外からの訪問者に2回の新型コロナウイルス検査を義務付ける新ルールを公表した。検査で陰性だった場合は訪問後の自主隔離期間が3日に短縮される。従来は14日間だった。米欧で感染者数が再び拡大するなか、検査の強化で外出制限など都市封鎖(ロックダウン)を回避したい考えだ。
新ルールによると、ニューヨーク州を訪れる人は、到着前の3日以内に新型コロナ検査を受けて、陰性であることを確認しなければならない。ニューヨーク州到着後に3日の自主隔離期間に入り、4日目に再び検査を受けて陰性だった場合は、自由に行動できるようになる。コロナ検査を受けられなかった人は、到着後に14日の自主隔離を求められる。
コロナ検査は無料で受けられる(10月8日、ニューヨーク市内)=ロイター
ニューヨーク州は従来、感染者数の多い州を移動制限の対象地域に指定し、対象州からの訪問者には14日間の自主隔離措置を課していた。31日現在、カリフォルニアなど39州と2地域からの訪問者が制限の対象になっていた。コロナ検査を事実上義務付ける新ルールでは、対象地域を絞らず、ニュージャージーなど近隣州を除く全地域からの訪問者が適用となる。ニューヨーク州の住民が州外に24時間以上滞在する場合も、同様の対応を求められる。
ニューヨーク州はコロナ感染者の追跡調査にも力を入れる。このほど州内の住民を対象にスマートフォン向けアプリ「COVIDアラートNY」の提供を始めた。感染者と濃厚接触した疑いがある人に通知が届く仕組みだ。早めのコロナ検査を促し、感染の拡大を食い止める狙いがある。すでに大手ドラッグストアチェーンの店舗で簡単に検査を受けられる体制も整えている。
米欧で新型コロナウイルス感染者の拡大に拍車がかかっている。米ジョンズ・ホプキンス大の集計によると、米国の10月30日の1日当たり新規感染者数は9万9千人を超え、過去最多となった。ニューヨーク州は3月の「感染第1波」で多数の死者を出したが、厳しい外出制限で乗り切った。域内の経済活動と感染防止を両立するには、新ルール制定による検査の義務付けが不可欠と判断したようだ。
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November 01, 2020 at 05:11AM
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新型コロナ:ニューヨーク、州外からの訪問者にコロナ検査義務付け - 日本経済新聞
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