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診療お断わり・頑張って…クラスター公表企業に偏見と激励 - 読売新聞

 新型コロナウイルスのクラスター(感染集団)の発生を公表した部品メーカー「不二電子工業」(静岡市駿河区)に対し、関係のない従業員が医療機関に診療を断られるなどの事例が少なくとも15件あったことが分かった。その一方で、風評被害などを心配して励ます声も寄せられているという。会社の担当者は「地域に安心感を持ってもらいたいと思って公表した。今後の状況を見守りたい」と話す。

 静岡市は7日、不二電子工業の本社工場でクラスターが発生したと発表した。市は7日までに15件のクラスターがあったことから、市民らの不安緩和のため、名称公表に積極的な立場に転じていた。不二電子工業は、市からの要望を受けて公表に同意した。

 不二電子工業によると、公表後に従業員の家族が介護施設の利用や学校への登校を拒否されたという事例があった。医療機関に関しては、クラスターが発生した職場とは関係のない従業員が持病の受診を断られたという。15件の中には、従業員が病院など施設に対し、利用が可能か否かを事前に問い合わせたケースも含まれている。

 ただ、地域の安心を重視して市の公表要請に同意した姿勢をたたえる声も寄せられている。メールや電話で「よく公表してくれた」、「感染した人の一日も早い回復を願っています」、「風評被害を受けたと聞いた。頑張ってほしい」といった励ましが十数件あったという。実名公表の例としては、浜松市の飲食店が常連客らの信頼や感染防止策への意識を高めた。

 工場は不特定多数が出入りする場所ではなく、感染拡大の恐れはないとされた。それでも、担当者は「(風評被害の)デメリットも頭にあったが、地域の人に安心してもらうというメリットが上回った」と、公表に同意した理由を振り返る。従業員が施設での受け入れを拒否されたことについて、「病院、介護施設、学校では感染が起こるといけないので、理解できる」とする。そのうえで、クラスターとは関係のない部署の従業員も対象になったことには、「状況をよく確認してもらったうえで判断してほしい」と語った。

 一方、田辺信宏市長は10日の定例記者会見で、こうした「被害」への対応策を発表した。誹謗ひぼう中傷をしないよう訴えるロゴマーク入りの缶バッジを作り、年内に市内の小中学校、高校に約7万個を配布し始める。市の同報無線で防止を呼びかけるほか、誹謗中傷や差別的な扱いを扱う相談ダイヤルを積極的に活用していくという。

 田辺市長は不二電子工業の例に対し、「非常に残念で心苦しい。誹謗中傷への対策を加速させる」と強調した。市の担当者も、「勇気を持って公表してくれた事業所の不利益にならないように、市民に理解と協力を呼びかけていく」とした。

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