チョン・チンアイ氏はほぼ毎朝、シンガポールのボタニックガーデンをジョギングする。息子を学校に送った後、昼食時間になるまで自宅のラップトップで先物を取引する。その後は、マッサージを受けたり昼寝をしたりする日もある。
眠くなりそうに聞こえるが、同氏のヘッジファンド、バンダ・グローバル・ファンドのリターンは投資家の目を覚まさせるのに十分だ。友人と家族からの資金2400万ドル(約26億2500万円)で開始したファンドは、今年プラス300%以上の成績を上げ、世界最高のパフォーマンスを誇るヘッジファンドとなった。
シンガポールは高層ビルが立ち並ぶニューヨークやロンドンの金融街から程遠いが、それでも世界的に高パフォーマンスのヘッジファンドを生み出している。2019年の成績がトップ10のファンドのうち、2つがシンガポールを本拠とし、もう1つは部分的に同国に拠点を置いている。トップ10で米国を本拠とするファンドは4つ、欧州と香港はゼロだ。
シンガポールのヘッジファンドは全体としても成績が良い。ユーリカヘッジによると、19年の成績は平均でプラス9.4%。アジアの7.6%、欧州の6%、北米の7.6%を上回る。
シンガポールのヘッジファンドが強い理由としては3つが考えられる。
第1は、シンガポール在住のすさまじいほどリッチなアジア人はリスクテーカーとしての度合いもすさまじく、ボラティリティーが非常に高くなり得る投資に巨額資金を投じるのをいとわないという説だ。国民1人当たりの国内総生産比で較すると、シンガポールは世界で最も裕福な国の1つ。
また、シンガポールのヘッジファンド業界の運用資産が473億ドルと、北米の1兆6000億ドル規模に対して比較的小さい。このためファンドも小粒で、そうしたファンドの投資家は大規模ファンドの投資家である年金基金や政府系ファンドに比べリスクを取りやすい可能性もある。
シンガポール国立大学のNUSビジネススクールで金融と投資を教える ヨハン・スレーマン氏は、「より大きなリスクを取るのに前向きな巨額資金」がシンガポールのヘッジファンドには流入すると話した。
第2は、シンガポールは株式市場の流動性が比較的低く天然資源を持たないこと、同国の教育システムが優秀かつグローバルな視点を持った運用者を生み出していることが理由だという説だ。
「シンガポールの株式市場は、同国のヘッジファンドにとって非常に流動的な投資手段ではないため、グローバルに目を向けることを余儀なくされ、国際的なプレーヤーとなるように条件付けられている」とスレーマン氏は説明。またシンガポール人は「定量的な手法とツールに精通するように教育されている」という。
第3の説は、単に運が良かったというものだ。今年の世界経済は大方の予想に反してほぼ順調に推移。S&P500種株価指数は年初からこれまでに26%上昇している。つまり、年前半に強気でレバレッジを効かせた投資をしていたファンドはリターンが高くなった。バンダもそうした成功ファンドの1つだ。
チョン氏自身も、19年は特別である可能性が高く、毎年このようなリターンを期待しないように顧客に警告している。ただ、同氏は運を天に任せてはいない。同氏はしばしば、真夜中過ぎまで起きていて米資産を取引している。
原題:
World’s Biggest Hedge Fund Returns Are Found in Tiny Singapore(抜粋)
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December 17, 2019 at 07:36AM
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