
長野市出身で都内に住む男子学生は同日、キャリーバッグを手に北陸新幹線(長野経由)に飛び乗り、長野駅で降りた。緊急事態宣言の発令を想定して準備を進めていたといい、「しばらく実家に滞在するつもり」。
予定変更を余儀なくされた人もいる。伊那市出身のチェロ奏者、飯島瀬里香さん(27)=東京都=は、都内で5月に予定していた結婚式を1年延期。宣言によって、都内と県内を自由に行き来することもできなくなるのでは―と気をもむ。サッカーJ2松本山雅FCを応援する山雅後援会東京支部長で都内在住の会社員、原誠さん(36)=木曽郡木曽町出身=は、大型連休に家族で帰省する予定を取りやめた。「自覚症状がないまま感染しているかもしれないと思って、誰かに移さないような行動が必要だ」と言う。
東京滞在を選んだ人は「自衛策を徹底するしかない」と切実だ。飯田市出身で都内企業の契約社員として働く大原直さん(69)=横浜市=は、仕事で外出する際は混雑する時間帯を避け、他の人と間を空けて座るなど工夫。散歩に出るときは帽子とマスクを着け、帰宅後はコートの除菌を欠かさない。感染予防に関する情報を集めるため、テレビを見る時間が長くなった。「誰も守ってくれない。自分でするしかない」
諏訪郡原村に自宅があり、平日は都内で滞在しながら働いている団体職員女性(33)も、人が少ない時間を選んで列車で移動するよう心掛けている。夫(39)は「妻が東京で感染して原村に広げたら、村の人に後ろ指をさされてしまう」と不安を訴えた。
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緊急事態宣言の期間は大型連休最終日の5月6日までとなりそう。年間で有数のかき入れ時を失うことになり、県内観光地の宿泊業や小売業者は「長引けば、資金繰りに悩む店も出てくるのではないか」と危機感をあらわにした。
例年、桜が咲く時季に観光客でにぎわう松本市中心部。縄手通りのせんべい店店長、竹内貴正さん(37)は「通りに人がいない」と肩を落とした。近くのホビーショップ店員、斉藤順一さん(39)も「(宣言発令で)人がもっと少なくなるのが心配」。
普段は参拝者や観光客が多い長野市の善光寺仲見世通りは6日午後、人影がまばら。通り沿いの旅館「松屋旅館」の鈴木昇専務は「例年の1、2割ほどの人通りしかない状況が続いている」と語った。大型連休中のキャンセルは既に始まり、4月は前年比10〜15%に落ち込む予想だ。
市内の「武井工芸店」店主、武井哲夫さん(70)は「いち早い終息を願って我慢するしかない」。落ち着いたらまた多くの人に訪れてもらえるよう「店の魅力を高め、良い品をそろえる準備期間と受け止めている」と前を向いた。
予約のキャンセルが相次いでいる千曲市戸倉上山田温泉の上山田ホテル。社長の若林正樹さん(64)は、キャンセルを示す赤線が何本も引かれた台帳に視線を落とし、ため息をついた。3月の宿泊客数は前年同月比4割余りまで減った。6日は金融機関で融資を相談したといい、「コロナがいつまで続くか分からず、売り上げが減り借金が増えることになる」と嘆いた。
(4月7日)
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April 07, 2020 at 07:23AM
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