フィンランドNokia(ノキア)は2020年6月10日、5Gサービスに対する一般消費者の関心度や需要度を調査した最新報告「The value of 5G services: Consumer perceptions and the opportunity for CSPs」を発表した(Nokiaのプレスリリース)。米国の調査会社Parks Associatesが、英国、米国、韓国の3000人のスマートフォンユーザーを対象に実施。自動運転車や動画によるモニタリング、没入型技術など6種類のユースケースを通して5Gサービスに対する認識や要望を調査している。
調査では、回答者の76%が5G FWA(Fixed Wireless Access、固定無線アクセス)を最も魅力的なサービスだと回答、66%が、在のブロードバンドサービスと同様の価格で、性能も同等かそれ以上であれば、5G FWAに移行したいとしている。また、41%が、現在ブロードバンドプロバイダーの選択肢の無さに不満だと回答。以上より、リポートでは、移動通信事業者による家庭や企業へのFWAサービス提供が、今後大きなビジネスチャンスになると指摘している。
今回の調査は、新型コロナウウイルス感染症が全世界的なパンデミックとなる前に行われた。まだ家庭での仕事や学習を余儀なくされる前の調査となるが、すでに次のような結果も得られている。
- 在宅勤務者の半数近くが5G対応スマートフォンの入手と、5Gサービス提供プロバイダーへの移行を強く希望している
- 回答者の3分の2が、5G対応のARやVRサービスに興味があると答え、56%がクラウドゲームに興味があると回答している
- 回答者の3分の1以上がARによるリモートショッピングに関心を持っている
ソーシャルディスタンスが求められる今、リポートでは、こうした傾向がさらに増加するだろうとしている。
このほか、次のような調査結果も報告されている。
- 通信速度については早期に5G契約したユーザーの3分の2が満足と回答。一方、4Gユーザーでは半数以下しか満足していない
- スマートフォン所有者の半数以上が、現在のプロバイダーが今後1年以内に5Gサービスを提供しなければ、事業者を切り替えるかもしれないと回答
- コネクテッドカーについては、ナビゲーション機能と安全性強化に最も価値があるとする割合が全体の45%、自動車所有者では73%に上っている。自動車所有者の53%が、5Gデータプランに自動車向けのコネクティビティーも含めてほしいと考えている
- 動画では、90%が5Gに高品質で途切れない動画ストリームを求めており、66%が5Gでのビデオキャプチャーやストリーミング機能に、69%が映像検出や情報抽出機能に興味があるとしている
調査では、現状の5Gへの理解はまだ極めて低いとしながらも、今後、5G関連情報が増えるにつれてその認知度が高まるとし、今後の見通しは明るいとしている。
今回の調査結果は、「The value of 5G services: Consumer perceptions and the opportunity for CSPs」概要閲覧サイトから参照可能となっている。
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June 15, 2020 at 11:15AM
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