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増え続ける高級コラボスマホ、40万円超えの製品に価値はある?(山根博士) - Engadget日本版

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40万円を超える価格で話題となった「Galaxy Z Fold2 Thom Browne Edition」。トムブラウン伊勢丹新宿店では11月17日まで実機が展示されていましたが、筆者の知り合いでも購入者がいるなどこの価格に価値を見出している人は存在します。海外では一部の市場ですでに完売になっていますし、日本でも今年年始に投入された「Galaxy Z Flip Thom Browne Edition」も完売しました。

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Galaxyのトムブラウンモデルは単純にブランドのロゴをつけただけではなく、パッケージや付属品までブランドの世界を忠実に再現しており、その価格に見合うだけの製品として投入された本気のモデルです。Galaxy Z Fold2 Thom Browne Editionには一般モデル向けにもまだ純正品の出ていない、背面と表面を覆うフリップカバーも付属。使いやすさも追求されています。

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サムスンの折りたたみスマートフォンはディスプレイの原価が高いことや、まだ他社が手がけていない最新技術の製品であることなどから、高い価格設定になっています。しかし、本体の質感・仕上げもよくできており、ブランド側としても協業する価値のある製品と言えるのでしょう。

トムブラウンだけではなく、サムスンは中国で英高級車メーカーのアストンマーティンとコラボしたGalaxy Z Fold2も出しています。高級車メーカーとのコラボはOPPOとランボルギーニ、OnePlusとマクラーレンなどがこれまでにもありました。高級スマートフォンのコラボ先として高級車メーカーは最適な例とも言えます。

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ちなみにGalaxy Z Fold2のアストンマーティン版は20999元(約33万3000円)です。トムブラウン版は中国で27199元(約43万円)でしたので、それと比べるとリーズナブルと言えます。アストンマーティン版のパッケージにセットされるのはGalaxy Z Fold2とGalaxy Watch3、そして限定カバーとシャツ・キャップなど。トムブラウン版は本体をオリジナルデザインとし、同じデザインのGalaxy Buds Liveも同梱されますが、こちらはそこまでのカスタマイズは行われていません。

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Galaxy Z Fold2はこのようにブランドとのコラボを行うことでより高い価格をつけ、製品のプレミアム感を高めようとしていると考えられます。一昔前なら市場で一番高いスマートフォンはiPhoneの最上位モデルでしたが、今やブランドコラボモデルのほうがはるかに高い価格になっています。最近ではファーウェイとポルシェデザインの最新コラボモデル「Huawei Mate 40 RS Porsche Design」が発売になりましたがセラミックモデルの価格は13999元(約22万2000円)です。

実はサムスンは中国で10年以上前からプレミアムモデル「心系天下」シリーズを中国キャリア、チャイナテレコムとコラボして展開しています。つまり高価格なスマホはサムスンにとって何年も前から展開しており、製品の仕上げや販売プロモーションも慣れたものです。心系天下シリーズは昨年からベースモデルをGalaxy Foldに変更、2020年11月に発表された「Samsung W21 5G」はGalaxy Z Fold2をベースにしています。

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W21 5GはSnapdragon 865+を搭載するなど基本スペックはGalazy Z Fold2とは変わらず、メモリ構成がRAM12GB+ROM512GBとなっています。本体デザインはGalaxy Z Fold2がエッジをややシャープにしていますが、W21はより丸めることでソフトな印象になっています。W21 5Gの価格は19999元(約31万7000円)ですが、中国国内では特定の層に人気になっているとか。元々「社長フォン」「CEOフォン」として出てきた経緯もあり、ターゲットユーザーを絞った展開を行っています。

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スマートフォンの価格が10万円を超えるのが当たり前になったあたりから、最新のハイエンドモデルは誰もが毎年気軽に買い替えるものではなくなりました。ましてや日本でもキャリアが取り扱う端末の割引きが制限され、最新のiPhoneが格安で買える時代は昔のこととなりました。その一方で、価格に見合った仕上げの高価なモデルを求める層にとって、Galaxy Z Fold2の高価格モデルは魅力ある存在の1つになっているでしょう。

iPhoneのブランドモデルが出てくることはないでしょうが、Apple Watchのエルメスとのコラボ製品は人気です。洋服やカバンに機能を求める人、ブランド品を求める人、袋なんてなんでもいい、と人によって好みはいろいろあります。スマートフォンがIT製品であろうとも、機能や性能だけではなくその外観やブランドにこだわる人もこれから増えるでしょう。


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