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Google の検索広告、デザインリニューアルでますます曖昧に - DIGIDAY[日本版]

デスクトップでGoogle検索を利用している人は、最近になってわずかな変化に気づいたかもしれない。広告の見え方が変わったのだ。おかげで、検索広告とオーガニック検索ソースの区別がますますつきにくくなっている。

Googleは1月13日(米国時間)、デスクトップ検索ページをリニューアルし、各サイトのファビコン(favicon)を目立たせることにした。これにより、オーガニック検索結果では、ファビコン(ブランドのアイコン)がURLの横に表示されるようになった。一方、広告では、黒い太字で「Ad」と書かれたファビコン風のラベルがURLの横に表示される。

こうしたデザイン変更は、2019年5月にモバイルデバイス用のGoogle検索ページではじめて実施されたものだ。Googleは当時、その狙いを「情報がどこから来ているのか、(ユーザーが)探している情報がどのページにあるのかをわかりやすくする」ためだと述べていた。今回、デスクトップでも同じデザインを採用したことで、デバイスの種類にかかわらず一貫した検索体験がもたらされるとGoogleでは説明している。

Googleのデザイン変更の歴史

Googleが検索広告の見た目を変更したのは、今回がはじめてではない。

「長い年月のあいだに、広告はますます区別しにくくなっている」と、ノルディッククリック・インタラクティブ(NordicClick Interactive)で有料検索担当アソシエイトディレクターを務めるブルック・オズマンソン氏はいう。「ユーザーが広告だと認識しているものと、そうではないものの違いがますます曖昧になってきた」。

サーチ・エンジン・ランド(Search Engine Land)は、Googleによるデザイン変更の歴史をわかりやすくまとめたインフォグラフィックを公開したが、これを見れば、ユーザーが広告と広告以外のものを区別するのが難しくなっていることがわかる。

この状況にバナーブラインドネスという考え方が当てはまる可能性があると指摘するのは、SEOコンサルタントのビル・ハーツァー氏だ。すべてのオーガニック検索結果にファビコンが表示され、広告にも同じようなサイズのアイコンが表示されるようになったことで、「検索ユーザーはファビコンを見ても特に意識しなくなり、『Ad』ファビコンも見過ごすようになるだろう」とハーツァー氏は話す。「その結果、彼らが広告をクリックする確率が高くなり、広告主に利益がもたらされることになる。だが、長い目で見れば、これはGoogleにとっても利益となるはずだ」。

デバイス問わずCTRが大幅増加

ノルディック・クリックが先に行った調査の結果も、この見方を裏付けているようだ。オズマンソン氏は、異なる4社のクライアントからデータを収集し、各社の検索広告のクリックスルー率(CTR)を、デスクトップ検索画面の変更前(1月7〜13日)と変更後(1月14〜20日)で比較した。

その結果、4社のクライアント(地元のヘルスケア企業1社、B2B企業2社、eコマース企業1社)すべてで、デスクトップのクリックスルー率が4〜10.5%増加したという。これに対し、モバイルデバイスのクリックスルー率は、どのクライアントでもわずかに減少した。

2019年に5月にモバイル検索がリニューアルされたときは、この4社のうちの3社で、変更後(5月24〜30日)のモバイルのクリックスルー率が、変更前(5月17〜23日)より17〜18%増加していた。

「クリックスルー率の増加が見られた場合は、我々の予算が想定より速いペースで消化されている可能性がある」とオズマンソン氏は指摘する。「これは我々のクライアントにとっては素晴らしい状況だが、マーケティングの面では、予算がもう少し効果的に使われるようにするため、我々は自分たちの仕事を精査し、サイトで優れたユーザー体験を維持する必要がある」。

「変化は特にない」という見方も

一方、クリック課金型広告に関する研修を行っているWMEトレーニング(WME Training)の創設者であるデビッド・オグレツリー氏によれば、自社のクライアントで同じようなデータを調べても、クリックスルー率の目立った増加は見られなかったという。「昨年の5月にも今年の1月にも、これといった変化はほとんど見られなかった」とオグレツリー氏は語った。同氏がデータを収集したクライアントの数は50社に上る。

また、広告会社のRPA(Rubin Postaer and Associates)も変化は認められないと述べている。「クライアントの有料検索トラフィックとオーガニック検索トラフィックを比較しても、目に見える影響は確認されていない」と、RPAで検索グループ担当ディレクターを務めるアンソニー・ソー氏は話した。「ファビコンがより大きな影響をおよぼすのは、アフィリエイトマーケティングパートナーを数多く抱えた一部の業界だろう」。

ハーツァー氏は、5月にモバイル検索で変更が行われたとき、自分のウェブサイトのファビコンをGoogleの「Ad」アイコンと同じにものにしたらどうなるのか実験してみた(この「Ad」ファビコンは3日間検索画面に表示された後、Googleによって削除された)。

「自分のサイトに追加した『Ad』ファビコンがGoogleのオーガニック検索結果に表示されるようになると、クリックの数が減少した。検索結果で自分のサイトの横に「Ad」という文字(のファビコン)があったからだ」とハーツァー氏はいう。ただし当時は、検索結果の横に「Ad」と表示されることに人々がまだ慣れていなかったため、この実験結果は驚きではなかったとハーツァー氏は付け加えた。

しかし、時間が経つにつれてバナーブラインドネスが生じてくるとハーツァー氏は考えているようだ。そして、ユーザーが「Ad」アイコンを特に意識しなくなれば、広告主はクリックスルー率の上昇を目にするはずだとハーツァー氏は話している。

最終的にはGoogleのメリットに

RPAのSEO責任者であるイーサン・ハルバート氏も、バナーブラインドネスに関心を寄せている。「Googleは英語以外の検索ユーザーについて言及し、英語以外の言語に翻訳された(Ad)ラベルはもっと区別しやすくなっていると指摘した」とメールで述べている。「たとえば、google.frでフランス語を使って検索した場合、広告は『Annonce』(フランス語で「広告」の意)という略語ではないラベルとともに表示される。だが、我々がターゲットにしている検索ユーザーのほとんどは英語ユーザーなので、我々にとってはほとんど慰めにならない」とハルバート氏は語った。

さらに同氏は、「私はこの傾向には注意を払うべきだと考えており、徐々に影響が和らいでいくことを期待している」と付け加えた。

オグレツリー氏は、Googleによる検索画面のデザイン変更がクライアントのクリックスルー率に変化をおよぼすことはなかったとしながらも、最終的には広告主にメリットをもたらし、もちろんGoogleにとってもメリットになると予測している。

「彼ら(Google)が下す決定はすべて、広告主から得られる利益を増やすことが目的だ」と、オグレツリー氏はいう。Googleの親会社であるアルファベット(Alphabet Inc.)は2019年第3四半期、広告事業だけで340億ドル(約3兆7135億円)近い売上を上げている。

Deanna Ting(原文 / 訳:ガリレオ)

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